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ウェブハンドリングの基礎理論と応用

 ロール・トゥ・ロールの搬送、巻出、スリット/巻取等を含む「ウェブハンドリング」技術は、 プラスチックフィルム、金属箔、鋼板、炭素繊維複合材、繊維、不織布、合成紙、紙・板紙などの ウェブをベースに生み出されるコンバーティング製品の良否を最終決定する重要技術でありながら、 コーティング、ラミネーティング、プリンティング、乾燥・硬化などに比べ、その理論解明が大幅 に遅れていました。このため、ウェブハンドリング工程中で生じるシワ、スリップ、ロールの巻き 切れなどのウェブ欠陥に対するアプローチにおいても、発生メカニズムを深く理解・探究すること なく、勘と経験に頼らざるを得ないという現実があります。しかし、これでは、生産性を高めてよ りコストダウンを図らなければならない分野、あるいはハンドリング時に厳しい条件を課される高 付加価値な製品を取り扱う分野ではもはや手詰まりの状況をきたしています。事前にトラブル発生 条件を予測し、トラブルが発生しない加工機・ラインを作り込むことができれば、こうした悩みか らも解放され、日本のモノ作りも一層強固なものとなるでしょう。そのためには、ウェブハンドリ ングに関する基礎理論を徹底的に理解することが肝要です。  そこで、小社では、ウェブハンドリングの研究分野において第一人者である橋本 巨・東海大学 教授がまとめた「ウェブハンドリングの基礎理論と応用」を単行本として発刊することとなりまし た。「近年、ウェブハンドリング技術の学問的体系を構築しようとする試みが、日本、アメリカ、 フランス、ドイツ、韓国などを中心に 活発になされるようになってきており、目ざましい成果を挙げつつあります。本書はこのような流 れの中で、世界で初めての『ウェブハンドリング理論』に関する技術専門書として書かれたもので す。ウェブハンドリング技術に日々携っている技術者、研究者をはじめ、これからウェブハンドリ ングの専門職を目指す学部生・大学院生を対象として、ウェブハンドリング理論の基礎から応用ま でをカバーする内容となっています」(著者序文より)。
 


本文に誤りがありましたので、リンクのpdfにて訂正させていただきます。
ご購入いただいた読者の皆様には、ご迷惑おかけいたしました。

 


 
第1章 ウェブハンドリングとは

 1.1 はじめに

 1.2 ウェブとウェブハンドリングの意味

 1.3 ウェブハンドリングにおける技術的課題

第2章 ウェブハンドリングに関する基本的事項

 2.1 はじめに

 2.2 ウェブの力学特性

 2.3 ウェブの表面粗さ特性

 2.4 固体間の摩擦特性

 2.5 ウェブとローラ間のインターフェース問題

 2.6 ウェブの曲げ応力とひずみ

 2.7 ウェブのトラッキング能力

第3章 ウェブ浮上量の予測理論

 3.1 はじめに

 3.2 基本となる方程式

 3.3 ウェブ浮上量の計算

 3.4 ウェブ浮上量の数値実験公式

 3.5 実験的検証

 3.6 透気性ウェブに対する数値実験公式

第4章 有効摩擦係数の予測理論

 4.1 はじめに

 4.2 接触力学モデルに基づく有効摩擦係数の定式化

 4.3 接触力学モデルに基づく紙とローラ間の有効摩擦係数の定式化

 4.4 有効摩擦係数の簡易予測モデル

 4.5 簡易予測モデルに対する実験的検証

第5章 ウェブのスリップ開始速度の予測

 5.1 はじめに

 5.2 ウェブとローラ間のスリップ発生条件

 5.3 スリップ開始速度の理論予測式

 5.4 スリップの観察実験

 5.5 パイロット試験装置による実験的検証

第6章 ウェブ搬送中に生じるしわの予測

 6.1 はじめに

 6.2 しわの原因

 6.3 ウェブに生じる折れしわの観察実験

 6.4 理論予測モデルの定式化

 6.5 実験的検証

 6.6 折れしわの防止方法

第7章 基礎理論の巻取問題への応用

 7.1 はじめに

 7.2 巻取駆動方式の分類

 7.3 巻取ロール内部の応力状態と巻き品質の関係

 7.4 巻取ロール内部のヤング率の異方性

 7.5 Hakielの巻取理論

 7.6 巻取方程式の数値解法

 7.7 Hakielモデルに基づく計算例

第8章 ウェブ搬送・巻取時の張力制御

 8.1 はじめに

 8.2 ウェブ搬送システムと張力制御

 8.3 張力制御のための力学系のモデリング

 8.4 ウェブの張力制御系

 8.5 PIDコントローラの基本事項

 8.6 PIDのウェブ張力制御系への適用

第9章 ウェブハンドリング基礎理論の拡張

 9.1 はじめに

 9.2 マクログルーブローラを用いた場合の理論

 9.3 マイクログルーブローラを用いた場合の理論

 9.4 静圧ローラを用いた場合の理論

 9.5 空気巻き込みを考慮したウェブ巻取理論

 9.6 ニップのある場合のウェブ巻取理論

 9.7 温度および湿度の変化を考慮した巻取理論

 9.8 粘弾性巻取理論

第10章 理論を有効に活用するための例題

 10.1 はじめに

 10.2 ウェブの基本特性に関する公式とその応用例

     例題1

     例題2

     例題3

     例題4

     例題5

     例題6

     例題7

 10.3 ウェブ浮上量およびウェブとローラ間のトラクション係数の公式とその

     応用例

     例題8

     例題9

     例題10

     例題11

     例題12

 10.4 スリップとせん断じわの予測式とその応用例

     例題13

     例題14

     例題15

     例題16

 10.5 巻取に関する公式とその応用例

     例題17

     例題18

     例題19

     例題20

     例題21

     例題22

     例題23

     例題24

     例題25

 10.6 ウェブの張力制御に関する公式とその応用例

     例題26

     例題27

価格 : 5,500円(税込)
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